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昨年、東京・国立近代美術館で開催中の「あやしい絵」展で
話題となった幻の画家・甲斐庄楠音さんの大規模回顧展、
「甲斐庄楠音の全貌」がいま京都国立近代美術館で
開催されていますが、本品は楠音さん直筆の絹本色紙で、
画像の額縁もお付けします。


版画コレクターの方が、たまたま京都の旧家に行ったときに
一目ぼれして、懇願して譲っていただいたお品だということで、
落款を見ると最晩年・昭和５０年頃の作品らしいという話ですが、
この絵も、不遇で中央画壇界から冷遇された画家の情念が
塗り込められたような、鬼気迫る「ぞっとする絵」で、色紙ながらも
ほの暗い空気が伝わってくるようなヘビーさを感じさせます。
繊細に描かれた髪や表情はもとより、衣装デザイナーとしても知られた
氏の和服はなかなか面白い表現となっています。


画像のように、右下隅のいたみと、右上の点しみがございます。
あくまで半世紀前の骨董品の類であるという点はご理解願います。


オークションルールにより、真作でない場合の返金には応じますが
すり替え詐欺の頻発も多数報告されている関係上、
「予防策」も講じておりますのでご了承くださいませ。


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